卒業50周年同窓会
昭和29年卒業生の会は、憎まれ子世にはばかることに因んで、29稀会と称している。卒業以来、節目節目にすでに10回の同窓会をもち、親睦を深めてきた。そして今年5月12日には卒業50周年クラス会を嵐山で開催した。
関西に住む有志が1年ほど前から相談し、半年前には第一回の通知を出した。そのせいか出席者は42名(ほかに夫人6名)を数えた。これは物故者をのぞく卒業生の71%に当たる。
当日はその前日の雨もあがり、晴天に恵まれた。午後1時、京都駅に集合し、久しぶりの会合を喜びながら貸し切りバスで京大桂キャンパスへ。我々は宇治キャンパスで学んだ最初の学年であり、時代の差とはいえ当時と比較して、新桂キャンパスの教育研究施設の充実ぶりには目を見張った。クラスターAの総合研究棟、桂インテックセンターを見学させてもらう。高台にあるため京都市内が一望でき、緑に包まれたすばらしい環境であり、21世紀におけるエクセレントユニバーシティという名にふさわしいキャンパスであるという印象を受けた。桂キャンパスを辞してから大覚寺を見学し、秘宝を見せてもらう。5時渡月亭アネックス松風閣に集合。写真撮影のあと、午後6時から宴会を始める。恒例により出席簿の順番で井上博文君が最初の挨拶をして宴会は始まった。思い出話や近況などを肴に酒を酌み交わし、旧交を暖めた。集まった同窓生は76歳から72歳のスパンがあり、ほとんどは定年退職し、いまは年金生活者である。一様に日本の高度成長を支えてきたという自信と誇りがあり、血色もよく若々しい。しばしの歓談の時間はあっという間に経ち、最後には倉野昌夫君の音頭で琵琶湖周航の歌を歌い、名残を惜しんで解散した。
今後我々の年齢などから、全国規模の同窓会は今回で最後とし、あとは有志で適宜行いたいと考えていることを付記する。
(発起人 井上和、片井、岸本、桑畑、塩見、染山、野田、平井、藤田実、山下)
平井一正(昭29年卒)記
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